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カリフォルニア州での 新・人事関連法

2017/11/10

カリフォルニア州での新・人事関連法
カリフォルニア州では2018年1月1日より人事関連の法律で2つの重大な法律が施行となります。一つ目は「Ban the Box」法と呼ばれ、社員5人以上の企業が採用面接する際、採用内定を出すまでは犯罪歴を聞くことを禁止としました。同法が民間企業に適用されるのは全米で10州目、すでにニューヨーク州などでは始まっています。
同法施行後、バックグラウンドチェックは採用内定後行い、その結果犯罪歴があった場合でも、その有罪内容が応募ポジションに関連していれば、採用取り消しが出来ますが、職務内容に関連性のない軽犯罪などの場合、採用取り消しは訴訟リクスとなる可能性もでてきました。SHRM(人事マネージメント協会)では犯罪歴を理由に不採用にする場合、次のステップを踏むことをアドバイスしています。
1. バックグラウンドチェックの結果とともに「pre adverse action letter」を送る。
2. 候補者に異議を唱える、5日間の猶予期間を設ける。
3. 不採用を通知の場合は、California Department of Fair Employment and Housing に苦情申請の権利があることも通知する。
次に、1月1日から開始となる「Salary history inquiries」は、前職・現職の給与額への質問を禁止する条例です。これは性別や人種による給与差別をなくすことが目的で、すでにニューヨーク市では10月31日から開始され、全米複数拠点をもつ日系金融企業などでは、給与歴の質問を全面廃止しました。
同法では、希望金額は尋ねられるものの、これまでの給与額を聞く、オンラインで検索する、前職に問い合わせる等を一切禁じています。候補者が自主的に話した場合は、その情報を使うことが出来ます。よって採用側は社内で決めた採用給料レンジ内で、候補者の経験値を審査して、採用金額に設定するしかありません。
今後全米に、給与歴質問禁止令が広がると予測され、これまでのように候補者の過去の給与額に10-20%上乗せ金額でのオファーが出来なくなります。すでに有料で業界や経験年数別・平均給与をアドバイスしている人材エージェンーやHRサービス企業もありますが、採用の最前線では、人材を見抜く洞察力が、ますます重要になって来ているともいえます。
内藤洋子寄稿

UJP誌より抜粋