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Eビザという選択肢

2016/05/17

ある特定の国から、アメリカで、働く、投資する、ビジネスを興すといった目的でアメリカに来る人にとって、一つの選択肢として考えられるのが”E”ビザです。本記事では、E-1、E-2ビザについて簡単に説明するとともに、各カテゴリーの鍵となる問題や要件について、またアメリカでの就労許可を得るのにそれらがどのよう役に立つのかについても触れたいと思います。

 

Eビザとは何か?

Eビザカテゴリーは当初、アメリカと外国間の通商航海条約(FCN)に基づいて設けられ、両国の貿易と投資を統治していました。このビザの目的は、米国と友好関係にある国の国民に、両国間における貿易や投資に基づいて、アメリカで働く機会を与えるというものでした。なお一部の国ではE-1条約のみ認められています。現在の参加条約国のリストは以下リンクから確認できます。
https://travel.state.gov/content/visas/en/fees/treaty.html

E-1、E-2ビザのための基本的な要件として、その本人が前述の参加条約国の国民であること、また申請者となるアメリカの会社の少なくとも50%をその国の国民(または会社。アメリカ永住権保持者は不可)によって所有されていることが挙げられます。

アメリカ外の会社の国籍は、会社が設立された場所や会社のビジネスが行われている場所ではなく、その所有者によって決定されます。国際的な上場企業であれば、その国籍は、その企業の株式が物理的に表記されている取引所、またその株式がその取引所で独占的に販売されているのであれば、その 取引所によって決定されるとしています。

その企業が均等に所有され二つの異なる条約国の国民によって運営されている場合、どちらかの国籍の従業員のみが Eビザを取得することができるでしょう。

 

E-1条約貿易業者ビザ

E-1条約貿易業者ビザはアメリカで事業を展開する、または指揮する外国人のためのものです。また、その貿易は相当量でかつ国際的なもので、アメリカと条約国間の貿易が全貿易の半数を超えているなど、その貿易が盛んに行われている必要があります。

法律上求められる貿易とは何でしょうか?E-1ビザでいえば、”貿易”とは、アメリカと条約国間での国際的な商品やサービスなどが例としてあげられます。また先述の通り国際貿易の全体量の50%より多くの貿易量が、アメリカと条約国間での取引でなければならないことに注意しなければなりません。

更に考慮すべき重要な要素の一つが、「国際貿易の連続性」があるかどうかです。言い換えれば、貿易は一度きりの取引では成立しないということです。ただし、商品取引の即座交換を確立するような契約の統合に基づくものであれば可能です。

 

E-2条約投資家ビザ

申請者となるアメリカの会社の事業展開や運営、指揮をとるために、条約国からアメリカへの積極的な投資がある場合は、E-2ビザ条約投資家は一つの選択肢となり得るでしょう。それでは投資の条件とはどのようなものなのでしょうか?

投資は投資家がリスクを負わねばならず、つまり海外の企業資産に基づく融資、例えば不動産抵当付きローンや商業ローンを元にした融資は条件を満たしません。ただし投資家は個人資産の使用、または投資のために個人ローンを組むことは可能です。

また投資は積極的に使われていなければならず、ビジネスへの使用が明確でない資金を単にアメリカの銀行口座に持っているだけでは、E-2ビザの条件として十分とはなり得ません。 土地自体の開発への投資とは対照的に、土地購入目的のみの投資は積極的な運用とは見なされない可能性があることからE-2ビザには不十分です。

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また、投資は事業の規模に比例した相当額でなければなりません。
仮に投資額をビジネスの価値やコストと比較した場合、投資の一部は投資家がビジネスを運営、開発、指揮する上で十分な額でなければなりません。

ビジネスは多種多様な為、その相当額を示すのに必要な最低額というのはありませんが、政府はビジネスコストに関連する投資の割合を評価すると言われています。通常、ビジネスコストが下げれば下がるほど、より高い割合の投資が必要とされると言われていますが、決められた数字というのはありません。

仮に新規のサービス事業で、それが軌道に乗るまでに10万ドルのコストがかかったとすると、それがそのビジネスの価値に対して高い割合をカバーするような投資であったとすれば、比例テストの条件を満たすかもしれません。ではどうやってそれを示すのか?投資の性質や範囲、例えば購入機器、在庫、リース契約などを示したり、もしくはビジネス自体の価値を示したりといった方法が挙げられます。

もう一つ重要な要素は、投資は営利目的でなければならず、非営利機関や団体であってはなりません。

 

まとめ

E-1やE-2ビザの条約国からの、役員や管理職クラスの主要な人員は、アメリカ企業の効率的な運営に不可欠なサービスを提供することが求められます。E-2条約投資家にとっては、外国籍者はビジネス活動を発展もしくは指揮、またはアメリカ企業の運営成果をあげるのに、必要不可欠なスキルを持っている必要があるのです。

各条約は、条約国の要件に基づき特定の条項を含んでいる可能性があります。例えば、イギリス国民は条約の利益を得るためにはイギリスに居住する必要があります。これらの要件に留意しておかなければ、せっかく練った計画に遅れや、将来的に大惨事を招きかねません。
今回のこの簡単な概要が、E-1やE-2ビザのプロセスに含まれる複雑さや、アメリカでの就労許可の選択肢を模索する際に生じる幾つかの問題に対して、少しでも役に立てれば幸いです。

提供元

SW Law Group, P.C.
 
1994年にデビッド・シンデル弁護士が設立。経験豊富でプロフェッショナルとしての信念をもつスタッフこそクライアントそれぞれのニーズに応じ、一貫性のある質の高い法律サービスを提供できると考え、米国移民法に関する様々なニーズに対応し、業界を問わず数多くの企業をサポートしています。